対自核

セラピーの一環としての自分語り

本屋のセルフレジと恐怖の22時

 コンビニやスーパー、ホムセン等において、セルフレジの設置はもう当たり前って

カンジなんですが、人力レジが混んでても利用せずひたすら待ってる人も、まあわり

といたりして利用率ってどうなんすかねえ・・・。自分は積極的に利用する派なんで

空いているのはありがたいのですが。

 

操作もそんなに難しくないし(たまにイヤイヤ期に入ったのではないかと思わせるよう

な、とんでもなく拒否ってくるバーコード君もいたりしますが)、便利です。

 

 しかし自分にとってこれは難易度高いな....っていうシチュエーションがあるんです

ね。どんなシチュなんだと言えばそれは本屋だったりするんですわ。

全部が全部ってわけではなく、たとえば蔦屋なんかはわりとすんなりイケるんですが、

一部の本屋で、ぜんぜん認識しないところとか、初見殺し(本の裏側にバーコードが

2つあるんですけど、素早く2つスキャンしないと進まないっていう、ほとんど

トラップのような方式)の罠が仕掛けられていたりすることがあったりします。

 

で、店員も慣れたもんで、こいつ初見だな?と見抜かれると、もうマンマークですわ。

もたもたやってるとスッ...と寄ってきて、「お客様、これはこうやるのだよ」といった

感じでスキャンしてくれるっていう、セルフなんだか人力なんだかよくわからんことに

なったりするのだ。

 

まあ、それはこちらとしてもありがたいのですが、その時購入する本ですわ。問題は。

ゴリゴリのオカルト野郎の自分なんぞが購入する本といえば、どこのコーナーにこんな

ブツが置いてあったんだ?みたいな相当ディープなモノを購入するので、一瞬店員が

ひるむのがなんとなく分かるんですよね。

まっ、自分はすでにその手の本を書棚を埋め尽くすくらい普通にレジで買ってるくらい

なので、とっくの昔にそういうのは慣れっこっていうか、覚悟完了しているので、

何とも思わないんですが、”ちょっとそっち系に目覚めて勇気を出して買いました”

っていう人は、やっぱ恥ずかしいだろうからセルフって流れだと思うんですよ。

そこでその仕打ちはトラウマなんじゃないかなーとか余計なお世話ですけど思ったり

しますね。オカルト嫌いにならないでほしいなー、ト。

 

最近はアマゾンで注文したりとか(そもそもあまりにも専門的すぎてイッパンの書店

に置いてないのだ)、果てはキンドル版で読んだりすることが増えたので、ヤバい

ブツをレジのおねいさんに差し出して、平静を装ってるけど「こいつヤバいヤツ

だ・・・」って思われてるんだろうなっていう妄想の場が無くなって久しいですね。

なんか寂しいすね。

 

 

 

 話はずいぶんさかのぼって社会人になりたてのころだったと思うんですけど、

日曜の夜に読む本が無くなって、ちょっと遠くにあるそういった類の本がわりと

充実している本屋に車トバして行ったことがあるんですわ。

時間は夜の10時すぎだったと記憶しております。

さすがに閉店間近の店内は閑散としており、本を取り出す音が聞こえてくるくらい

静まりかえっていたんですけど、そんなときにヤツはトートツにやってきたのだ。

 

見た目小学校5年生くらいといったところの少年がブイーンと自動ドアが開いて入って

きたとたん、開口一番店員に「黒魔術の本をください」と言い放ったんですわ。

 

すでに店員の数のほうが多いくらいに客が減っていた店内にするどい緊張感が走ったの

がはっきりと分かったっすね。そっち系の自分でも「こいつタダモンじゃねーだろ」

って思いましたもん。あの静まりかえった店内でいきなり何の躊躇もなくツカツカ

と店員に歩み寄り放たれた一言はあまりにも衝撃的だったので、もう30年くらい前

の話なんですが、鮮明に昨日のことのように蘇ってきますね。ある意味怖かった。

 

以前ここでも書いたんですけど、自分も小学生からそっち系にどっぷりハマっていたん

ですけど、かなりイっちゃってる自負があった自分でさえも、なにかこいつは違うぞっ

ていう雰囲気を感じたっていうか、その子があまりにも思い詰めていた表情をしていた

ためか、ハッとしたってわけなんですけど。

 

コイツ間違いなく何か召喚だか呪術めいたことやりそうだぞっていうオーラがハンパ

なく出てました。大変古くて申し訳ないんですが、魔太郎なんじゃないかと思いまし

た。※魔太郎が来る!!(藤子A先生)の漫画っす。僕は恐怖新聞(つのだ先生)が

メチャクチャ好きです。どうでもいいすね。

 

 自分とはちがうベクトルの覚悟を完了しちゃってる小学生に戦慄を覚えたことを、

ルフレジで本屋のおにーさんにヤバい本をスキャンしてもらってる間にふと思い出し

ました。