対自核

セラピーの一環としての自分語り

続・ネコ好きの人

 まず宣言しておきたいこととして、僕はネコは嫌いではないし、ネコ信者の方たちに

思うところは何もない。これははっきりしておきたい。ネコ好きの方は怖いお方が多いので誤解されたくないのだ。

 

とはいえ、ネコをゴミ箱に突き落としたり(註1)、愛車のボンネットをネコにガリガリにされたことにキレ、ネコ取り器(巨大なネズミ捕り器のようなものがあるのだ)を

会社の駐車場に仕掛け、見事捕獲、一晩留置したり(註2)とか、ネコには大迷惑な所業をしてきているのは事実なので、誤解されても仕方ないのかもしれない。

 

註1 「ネコ好きの人はガチ」に詳細が語られているぞ!読もう!

註2   ネコ取り器の中でおとなしく留置されていたネコが未明に大騒ぎしだしたらしく     

   社長の奥方から怒りの電話が入った。急行してネコを釈放したのだが、その

   光景を隠れて見ていたらしく、仲間のネコ2匹がどこからともなく現れ、

   3匹が肩をならべて朝もやの中に消えていく光景には感動すら覚えた。

   ネコの渡世も大変なんやなって・・・。

 

 

 メンタルをヤラれてフラフラしてる時分に、他人の会社の立ち上げをほとんど僕が行うというよくわからない事態に陥ったことがある。その関連で会社登記のため、司法書士に依頼に行った時のことを熱く語りたいと思う。

 その司法書士事務所は紹介で訪れたのだが、入り口を入ったとたん、ネコが悠然と

家具調の什器の上を歩いているのが目に入った。ネコがいるのかここは・・・と一瞬

思ったが、別にネコを鑑賞に来たわけでもないので、すぐに仕事の話に入った。

 

 惨劇は委任状を作成しているときに起こった。委任状にゴム印と実印を押印する(実印を預けてひとりで行かせる代表もどうかと思うが)のだが、それまで姿が見えなかったネコが突然足元から飛び上がり、轟音とともにテーブルの上に着地したのだ。

僕はネコニンジャの突然の出現に心底ビビり、「うわあっ!」などとマヌケな悲鳴を上げた。ネコは悠然と朱肉を踏んだ足で委任状の上を歩き回り、もうマンガみたいな書類が作成されてしまっていた。

そこで飼い主の司法書士が激怒・・・することはまったくなく、「もう・・・。〇〇ちゃんは仕方ないんだから♡」みたいなことをのたまうのだった。

 

いや・・・。 これどうすんすか、これ。 滅茶苦茶やないすか・・・。

え? すぐに作り直すから問題ない?

 

・・・そっすか。

 

 

 とてつもないネコ愛の前に僕は無力だった。

なすすべもなく、ネコの毛満載のお茶を呆然と眺めることしかできなかった。